2−16 コンフォートゾーンとホメオスタシス

エフィカシージャパン所属コーチの衣川信之です。

 「コーチングの教科書」の基本連載です。未来思考で世界中の人の創造性と天才性を育み、利他的な人を増やす活動であるコーチングの学び方を、基礎からわかりやすく説明していきます。

2−16 臨場感とホメオスタシス

 今回は、ゴールを実現していく決め手になる、臨場感とホメオスタシスの結びつきについて理解を深めていきます。時間は未来から現在、そして現在から過去へと流れていく時に、選ぶことができる未来は複数存在し、現在も複数存在し、過去も複数存在していることになるのでしょう。そして、人間の心にとっては、臨場感が高い世界が選ばれることになります。未来をただイメージするだけでは少し弱くて、また宇宙にオーダーするだけでも少し弱くて、実際は、臨場感が高い世界が選ばれる、つまりそうなっていくカラクリになっています。

 そして、現実化するエネルギーの大きさや、抽象度、創造性(クリエイティビティー)という観点からは、現状とできるだけかけ離れた、大きな、大きな、ぶっ飛んだゴールの方が良いことにもなります。現状の外のゴールの方が良いということを深く理解していないと、現状の中でゴールや目標を設定してしまい、その結果、抽象度や創造性が出てこないので、ゴールを実現する方法がさっぱり見えず、つい「どうすればいいか」と既存の発想の手数を増やしてしまいがちなのです。

 ゴールは現状の外のゴールが良く、そして臨場感が高い世界が選ばれていきます。ということは、自分の現状の外のゴールの世界の臨場感が高くなればいい、ということになります。ゴールの世界の臨場感の高め方を知らないと、現状の外のゴールであるだけに、現状の今の心地いい現状の側の臨場感が強く出てしまい、現状が維持されてしまうことになりやすいです。

 では、いったいどうすればいいのでしょうか。臨場感が高い世界が選ばれていくのですから、臨場感という概念、言葉自体に対する理解を正確にするところからスタートするといいでしょう。

苫米地英人「ビジネス成功脳スピード構築」

 苫米地博士は「ビジネス成功脳スピード構築」という書籍の中で、臨場感とホメオスタシスの関係ついて、次のように説明されています。

 臨場感が強いとは、ホメオスタシスのフィードバック(反応)が強いということにほかなりません。そして、ホメオスタシスのフィードバックが強いというのは、生物の生死にかかわる事態もあるということを意味しているのです。

 コンフォートゾーンを上げるということは、今あるホメオスタシスよりも強力な、新しいホメオスタシスをつくる作業ですから、けっこう大変です。自分が思い描く、なりたい自分やかなえたい夢といった仮想の世界に対して、強力な臨場感を持たせ、そのイメージに対してホメオスタシスが働くように仕向けていくのです。

 では、いったいどうしたら、自分が思い描く、なりたい自分やかなえたい夢といったゴールの世界に対して、強力な臨場感を持たせ、そのイメージに対してホメオスタシスが働くように仕向けていくことができるのでしょうか。ゴールの世界を選ぶ、臨場感を強化する方法について苫米地博士は、「超瞑想法」という実践的な本の中で説明をされています。

苫米地英人「超瞑想法」

臨場感を強化するためには、知識と経験が豊富であればあるほど有利です。

 たとえば、私の知り合いの著名な物理学者は「ビッグバンをこの目で見た」と言います。宇宙を誕生させたビッグバンはきわめて抽象度の高い概念です。知人の物理学者は、それを「見た」と言うのです。普通の人が聞いたら、「何を荒唐無稽なことを」と笑ってしまうか、「この人はちょっとおかしいのでは?」と疑ってしまうでしょう。しかし、彼には宇宙や惑星の発生に関する膨大な知識と経験があり、それらをもとにして宇宙誕生の瞬間も強い臨場感で体験することができているのです。

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夢を叶える秘訣がいっぱい!エフィカシーコーチング動画
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