2−13 ゴール設定のもう一つのポイント

エフィカシージャパン所属コーチの衣川信之です。

 「コーチングの教科書」の基本連載です。未来思考で世界中の人の創造性と天才性を育み、利他的な人を増やす活動であるコーチングの学び方を、基礎からわかりやすく説明していきます。

2−13 ゴール設定のもう一つのポイント

 ゴール設定をする時に大切な原則が、現状の外にゴールを設定すること、want-toで現状の外のゴールを設定すること、そしてバランスホイール、複数のゴールを満遍なく、です。

 現状の外側、つまり今はスコトーマに隠れていること、自分が重要だとは思ってこなかったこと、自分の今の心地いいコンフォートゾーンの外側にあるゴールに対し、want-toでゴール設定をするのは、実はとても難しいことですよね。でも、だからこそ、現状の外にゴールがwant-toになってくると、コンフォートゾーンがコーチの力を借りて正しく設定できるようになるし、ゴールの世界の高いセルフイメージであるエフィカシーが高い状態、エフィカシーが上がった状態も維持されてくるようになり、その高いエフィカシーから、クリエイティブに、そして高い抽象思考ができるようになってきて、ゴールを実現する方法や条件が次々に見つかっていくようになります。

 やはり、want-toで心から望むゴールの世界を自分が選んでいくゴールに設定することがとても大切です。そして、苫米地博士は「本当はすごい私」という書籍の中で、「ゴール設定には、「want to」のほかに、もう一つのポイントがあります。それは、
「現状では絶対に達成できそうもない。でも、心から叶えたい」
 と切望する夢をなりたい自分として想定することです。」述べられています。

 「現状では絶対に達成できそうもない」ゴールって、意外に考えたことが少ないのではないでしょうか。だいたい、ゴールや目標という時は、ちょっと頑張れば、あるいは、今の自分のままでも、実現するといいなあという願望になりやすいですよね。今の自分のままでも実現するかもしれない願望は、そのままでは確率論ですよね。今の自分のままでもTOEICで高得点が取れるかもしれない、取れないかもしれない。今の自分のままでもダイエットできるかもしれないし、できないかもしれない。これは、確率論です。確率論のままにしておくと、英語スクールの費用も、ダイエットスクールの費用も高くついてしまいます。

 でも、それが絶対に達成したいことだったら、万難を排してというか、なにがなんでも絶対に達成できるところまで、自分の知識を変え、行動を変え、発想を変え、習慣を変え、それが絶対に達成できるところまで、自分を変え、自分の信念を変え、コンフォートゾーンを変え、良い方法を探し、必要な練習を誰よりも楽しくこなし、達成しようと思うのではないでしょうか。

 自分の信念を変えない限り無理であるような、「現状では絶対に達成できそうもない。でも、心から叶えたい」ゴールがあることが、人間の無限の可能性、才能を開花させるのだろうと思います。苫米地博士は、「本当はすごい私」という書籍の中で、「「明らかに夢の実現を阻む構造的阻害要因」 があって、抜本的な構造改革をしない限りは実現できない、そういう夢がベターだということです。」と述べられています。この「「明らかに夢の実現を阻む構造的阻害要因」 があって、抜本的な構造改革をしない限りは実現できないという言葉も、現状の外のゴール設定ということを理解する時に、決め手になる言葉だと思います。

 明らかに夢の実現を阻む構造的阻害要因は、社会の構造、法律や経済や文化や宗教で規定されている社会構造に阻まれているのかもしれません。また、自分の考え方も「夢の実現を阻む構造的阻害要因」として機能してしまっている、その社会の法律や経済や文化や宗教の影響をたくさん受けて信念、ブリーフシステムを形成している。そうしたものを取り込み続けて作ってきた自分の信念、セルフイメージが外部の多くの人の「夢の実現を阻む構造的阻害要因」となっているだけでなく、自分の「夢の実現を阻む構造的阻害要因」にもなっているわけです。

苫米地英人「本当はすごい私」

 苫米地博士は「本当はすごい私」という書籍の中で、ゴールを設定する時に捨てたほうがいい3つの物差しがあると述べています。その3つの物差しとは、「周囲にいる他人」であり、「社会の価値観」であり、あの時ああしていればこうなっていた、あるいはならなかったと過去の選択、あるいは選択しなかったことを後悔し、そうでなかったらこうなっていたという「仮想の自分」です。

 確かに、これらの三つの物差しは、時間が未来から流れてくるから自由闊達な心で現状の外に大きなゴールを描き、コンフォートゾーンを正しくできて、ゴールのなりたい世界の自分になって高いエフィカシーや高いパフォーマンスを伴っているゴールの世界の自分には不要な物差しですよね。苫米地博士は、こうした「3つの物差し……「周囲にいる他人」「社会の価値観」「仮想の自分」を捨てて、未来で成功している自分自身だけを見つめてゴールを決めること!」が大切だと述べられています。

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夢を叶える秘訣がいっぱい!エフィカシーコーチング動画
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