1−2 心の扱い方の領域(その2)女性を幸せにするオーセンティックなコーチの誕生

エフィカシージャパン所属コーチの衣川信之です。

  「コーチングの教科書」の基本連載です。未来思考で世界中の人の創造性と天才性を育み、利他的な人を増やす活動であるコーチングの学び方を、基礎からわかりやすく説明していきます。

1−2 心の扱い方の領域(その2)女性を幸せにするオーセンティックなコーチの誕生

 世界の平和、豊かさ、みんなが幸せで健康を享受でき、自由に才能を発揮できるような世界が実現してほしいと、心から願います。祈りは天に届くとも思います。小さな思いやり、親切がどれだけ人や、私たちの未来に温かさを送るものであるかということも信じています。

 そうではあっても、世界平和が定義上、多くの人の自由、幸福、成長、創造性を含むのであれば、「静止画のような世界平和」を「完全に」イメージすることは難しいと思います。世界平和や world peace という文字列を唱えても、象徴である文字列が喚起するイメージがやはり静止画のような世界平和であれば空想になりやすいし、世界平和の実現を制約している諸課題に取り組むことになしに、イメージするだけで世界の平和がすぐに簡単に到来するわけではないでしょう。

 言語で部分的には記述可能な「世界平和」という状態は、それがどんなに待ち望むものであったととしても、理想(ゴール)と現状の間には複雑な課題が山積みです。私たちの信念や行動が実際に、世界平和を実現していくようなものに変わっていく必要があると思います。

 それでは、地球だけで考えても無数の一人一宇宙から構成される世界において、どのようにしたら、世界の平和やみんなの幸せにつながる大きなゴールを実現していけるのでしょうか?

 共に暮らしているこの社会において、互いの違いを尊重する形で、こうした問いかけを、創造的に考えていくことが大切なのだと思います。

 世界が平和であるためには、、、

 戦争と差別のない世界である必要があるのではないか?
 心において戦争や差別を肯定する考え方や状況があるのではないか?
 戦争や差別を生み出している経済や政治の運用状況を改善していけるのではないか?
 拡大するばかりの所得格差は戦争と差別を助長するのではないか?
 所得格差や教育格差を生み出していく経済や貨幣の制度はもっとよいものに変えられるのではないか?
 何かを変える場合に、どのように社会的な決定をすべきなのか?何が考慮されるべきなのか?
 未来の世界の担い手となる次世代の子どもたちの教育の質が高まり、公平に届くようにできないか?
 次世代の子どもたちは、友人のことを心から信頼し応援できる意識が持てるのではないか?

 などなど、少し考えてみるだけでも、広い範囲にわたる論点が次々に思い浮かんできます。

 世界平和は、言葉だけでは抽象的ですが、たとえば上に見てきたように、「戦争と差別のない社会」や、全ての人の自由や創造性や健康が保障されている状態などと、何らかの大括りで重要な条件を特定しながら、ゴールの共有が可能な成員のそれぞれの捉え方において多少の差異はありながらも、共通のゴールとして重ね合わされていくことができると思います。

 世界平和といっても、ゴールを共有することで実現できるという意味では、学校でみんなで取り組んだ文化祭や体育祭の計画と実行に似た面もあります。世界平和の場合には、一つの学校の文化祭などと比べて、地域・文化・時代を超えて関わる人数が圧倒的に多いことと、利害が複雑に錯綜している程度は相当に違います。

 そうではあっても、互いに最大限に尊重・応援し合える世界を目指してみんなの自由と幸福を含むゴールなのですから、ゴールを共有することで成功確率が格段に高まるはずという点では、世界全体で実現する世界平和と、学校全体で実現する文化祭の成功、企業全体で実現する企業のゴールの実現は、共通しています。戦争と差別のない世界平和は、現状を遥かに超えてはいても、それがみんなにとって必要であることから、ゴールが共有されていけば(その必要性と重要性がそれぞれの心に宿るのであれば)、成功確率は高いのだと考えられます。

 つまり、世界平和という現状を遥かに超える大きなゴールであっても、互いの夢を励まし続け、相互信頼が増えていき、世界平和を心から待ち望む人たちが地球に次々に現れ、互いの意見や利害の違いに寛容さを持って、自由を尊びながら、ゴールの世界が共有されていく主体的な対話のプロセスが実際に起きて、存在する各人にとってのゴールの一つとして各人の心に出現することにより、必要な取り組みを、実際の現実世界でそれぞれが、または協力し合って推進していくことによって達成できるのだと思います。

 こうした信頼の意識の醸成が企業活動にも反映されるものだとすれば、次世代型の企業は、事業活動継続のコストとしての利益は上げながらも、「我先に勝つ」という資本主義的な競争社会の意識を超えて、世界の平和につながるゴールを持ち、構成員、構成員の家族、顧客、地域の人たちを最大限に尊重しながら社会に必要なものを提供していく、社会的企業の意識の光と温かさを持つようになるのではないでしょうか。

 利他的な人を増やす活動であるコーチングの活動が常態となるチームや組織が出現してくるのです。その主体となるのは、優しい気持ちを持った世界中の子どもたち、子どもたちをずっと見守ってきた世界中の女性たち、子どもたちや女性を大切にする人たちなのかもしれません。

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